Second International Conference on the Ontology of Spacetime 第二回 時空の存在論・国際会議のホームページです。2006年6月、カナダのモントリオールで開催されます。 第一回は、2004年に開催されました。北米の科学哲学では、四次元時空の存在論をめぐっての議論が盛んなようです。 <→関連記述> Relativity and the Dimensionality of the World"(「相対性理論と世界の次元性」)(by Vesselin Petkov ) 著者:Vesselin Petkovは、上記の国際会議の委員会のメンバーで、モントリオールのConcordia大学の哲学教授です。 この論文は、彼の著書、"RELATIVITY AND THE NATURE OF SPACETIME"(「相対性理論と時空的自然界」)(2004) の一部にほぼ相当しております。物理学的にも専門性の高い内容の著書だと思われます。その構成は、
第二部 時空的自然界における概念的、哲学的問題 第三部 時空、非慣性座標系と慣性系 なお、目次の詳細はこちら ここでは、「四次元主義」という言葉が登場します。相対性理論が扱う四次元時空(ミンコフスキー時空)の実在性をめぐる議論で、それを実在するものとする立場は「四次元主義(four-dimensionalism)」と呼ばれます。他方、その実在性を認めず、実在するのはあくまで運動する三次元世界なのだとする立場は「三次元主義(three-dimensionalism)」とか「現在主義(presentism)」とかと呼ばれています。これは、この著者独自の用語ではなく、北米の科学哲学では、広く一般に使われている言葉のようです。 私の立場は、この「四次元主義」に該当すると思われます。論理展開において若干、異なるところがありますが、四次元時空の実在性についてのPetkovの見解は、私の見解にかなり近いと思われます。 科学と技術の諸相 (by Nobuo YOSHIDA) 実は、私がこのホームページを開設しようと思ったのは、偶然見つけたこのサイトに刺激されたのがきっかけです。 このホームページの「科学の回廊」サイトは、大変興味深いものがあります。 ここでは、時間の問題、決定論と自由の問題、EPR問題等、今回、私の掲げたテーマに、私などよりもずっと専門的な立場から、言及されております。問題意識や考え方の点で、かなり、近いものを感じました。 なかなか、幅の広い観点で、例えば、道元の時間論に言及するなど、いろいろ勉強させられることが多いです。 他に、物理学や、科学技術上の問題のQ&Aコーナーがあったりして、充実しております。総じて、誠実で精力的な吉田氏の論述には感服させられます。是非、参照してみて下さい。 論理展開形式は異なりますが、私の言う「時空的決定論」は、氏の「事実的決定論」と対応しているのではないかと思っています。 |